Life is Beautiful

主に進化生物学の理論のブログです。不定期更新予定。

研究

論文内で「新奇性」をゴリ押しするのはちょっと、お下品

Novel Insights into Priority Claims:Cell Reporter http://www.cell.com/crosstalk/novel-insights-into-priority-claims 何かと話題になっているこの問題。以前にも、編集長が新奇性を判断してエディターリジェクトするのが良くないという記事 lambtani.h…

何月に論文を投稿すると掲載されやすいのか?

クリスマスホリデーのシーズンや、サマー・ホリデーシーズンになると、ふと考える。 いま投稿してもエディターは対応してくれないのではないか… いま投稿してもレビュアーは対応してくれないのではないか… いや、投稿数が少ない時期を狙ったほうが、チャンス…

査読の残念さ

自分が査読して、リジェクトされた論文が、別のジャーナルに掲載されていて、自分(や他のレビュアー)のコメントがほとんど反映されていないのを見てしまった。自分がdevoteした時間は一体なんだったんだろう…。「そのジャーナルにはふさわしくない」という…

査読の黒歴史

自分が書いた査読レポートって、できてすぐは満足するのに、(他のレビュアーのコメントと比較することによって)後からは黒歴史になりますね…。著者に申し訳なさすら感じる。

包括適応度理論の2010年

2010年は、協力行動の進化理論が歴史的な激動を経験した、といっても過言ではありません。そこで、2010年の段階で投稿or出版されていた包括適応度理論の論文をざっと紹介します。すべて2010か2011のはず。 - Nowak et al. (2010) Nature. The Evolution of E…

包括適応度理論の限界

Allen, Nowak & Wilson (PNAS) Limitations of Inclusive Fitness http://www.pnas.org/content/early/2013/11/22/1317588110.abstractまた包括適応度理論を攻撃する論文が出ていたので、ぼちぼち読んでいました。アブストは下のような感じ。 Until recently…

別刷

ようやく、モンペリエにて、power outlet(電源)とwi-fi(フランス語では「ウィーフィ」という)とを提供している喫茶店を発見しました。雰囲気もとてもいいし、週末はここで過ごすことに決定。*** 今日は、とあるパリの研究者に別刷り請求を送りました…

共同

Robert Triversがこんな本を書いていたのですね。 The folly of fools: The logic of deceit and self-deception in human lifeThe Folly of Fools: The Logic of Deceit and Self-Deception in Human Life作者: Robert Trivers出版社/メーカー: Basic Books…

良日

Sébasiten LionとSylvain Gandonとに話をしに行きました。めっちゃ面白いって言ってもらえました。ヤッタ!で、次回のラボミーティングで発表をさせてもらうことになりました。ひぇーーー。大忙しです。そして、6月にワークショップがあるそうで、そこで話さ…

講演

来週、モンペリエ大学でセミナーをすることになりました。寄生者への社会的防御についてしゃべろうと思っています。POCからの示唆に深くハッとしました。そして、明日はSylvain GandonとSebastien Lionと議論です!やったー!!絶対共同研究にまでこぎつけて…

エルゼビアへの投稿とMathType

数理的な論文を書く人、あるいはそうでない人にとっても、数式入力は簡単にできればそれに越したことはありません。 ぼくは普段、わけあってWordを使わざるを得ないのですが、そこへの数式挿入には、MathTypeというソフトウェアを用いています。このソフトの…

エルゼビアでpdfビルドのエラー

出版社エルゼビアは、EES(Elsevier Editorial System)という独特の投稿システムを採用しています。今回、新しく論文を投稿しようと思ったのですが、原稿ファイルや画像を送ろうとしたら、何度もエラーに見舞われて、5時間以上を無駄にしました。 その症状…

先週・今週で読んだ/これから読む論文たち

✓ Evolution of body condition-dependent dispersal in metapopulations (Bonte & de la Pena 2009)✓ Kin selection and natal dispersal in an age-structured population (Ronce, Gandon & Rousset 2000)✓ Analysis of disruptive selection in subdivide…

Symmetry study deemed a fraud

Symmetry study deemed a fraudNature Newsの記事で、ちょっとした話題になっていました。ことの始まりは、Triversが共同研究者と出版した、2005年の論文。 Brown, M. W., et al. (2005) Dance reveals symmetry especially in young men. Nature 438: 1148-…

論文のディスカッション

論文のディスカッションを書くのにはいつも苦労します。僕は、酒井聡樹さんの「これから論文を書く若者のために」という本で論文の書き方を学びました。これから論文を書く若者のために 大改訂増補版作者: 酒井聡樹出版社/メーカー: 共立出版発売日: 2006/04…

参照・利用・共有

「研究の参考にしているサイト集」http://dlvr.it/36MvtJ というエントリーを発見しました。こういう、省エネな情報提供が一番役に立ちます。ありがとうございます。で、僕自身はどういうサイトを参照利用しているか整理し、ブックマークの整理に役立てたい…

論文を書くということ

どんなカスデータであったとしても、ソレに価値をもたせる創造的活動を、「論文発表」と呼ぼう!と思うようになった。それは、学会で会った先輩との何気ないやりとりがきっかけ。らむ「あ、◯◯へのアクセプト、おめでとうございます!」先輩「え?ああ、あれ…

申請書

学振の申請書を書いてもうすぐ1年が経とうとしています。僕があのときに「こうしておけばよかった」と強く思うこと、そして強く心がけたことを書こうと思います。一応、DC1を面接免除で通ったので、これは少なくとも「論外な方法」ではなかった、とおもいま…

昨日の凸

できました。いや精確には、母校の友人に一瞬で解かれてしまいましたw くやしい。 で、証明なんですが…示したいのはこれ。 ある区間(a,b)(⊂(0,1))内のある点x_0において凸でないとしよう。 ここでφ(a)=φ(b)=0、φ(x_0)=1としても一般性は失われない。a,b…

凸計画問題において、局所最適解は大域最適解である。これは実はとても強い定理である。で、今考えているのは、この命題: φ:(0,1)上の有界な連続関数であって、次を満たす:このとき、φは(0,1)上で凸である。帰納法と演繹から、平均の取り方を2値からN値に…

移動分散にかかる血縁選択

E. V., Bitume et al. (Ecology Letters 2013): Density and genetic relatedness increase dispersal distance in a subsocial organism. ハダニにおいて、局所集団において"血縁度"と密度が高いと、移動分散距離が大きくなる、という論文。 回廊を設けて、…

*Frank1998(黒本)での言及に関して:"血縁度"?

Frank (1998) Foundations of social evolution において、包括適応度理論の展開で繰り返し強調されている指摘がある。それは、血縁度は、共通祖先の存在にだけ由来するわけではないというものである。Frankは、その具体例として、interspecific mutualism(…