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Life is Beautiful

主に進化生物学の理論のブログです。不定期更新予定。

スイスのグラント

落ちた…。ので、自分の研究費を用いて行ってきます。ああ悔しい。ビザは取らずに行ってきます。ああ悔しい…。

もしも僕が学会懇親会前の乾杯の音頭・スピーチを執るならば

15秒で終わらせたい。

「初学」は浅学無学の隠れ蓑

修士までの学生ならまだしも、それ以上になって「初学だから(議論のときは手加減しろ)」なんてのは恥ずかしいことです。守りたいのはその「プライド」なんだと思いますが、本当にものごとを深く学びたいなら、他人への見栄プライドは捨てて、取り組むべき…

勉強の習慣

僕は中学生の頃、(英語以外の)勉強が大嫌いでした。中高一貫校の弊害だったかもしれません。一方、兄は同じ中高の3つ上の「先輩」で、成績は学年トップでした。親からも先生からも、いつも兄と比較をされていました。 まあそりゃ仕方なくて、僕は「特進ク…

数式にセンスを感じるとき

数式が入った論文を読むときは、著者の「センス」をチェックします。 たとえば次の数式 \begin{align*} H:=\sum_{i} p_i\ log\frac{1}{p_i} \end{align*} は、シャノンエントロピーの定義を与える…っぽいのですが、…気持ち悪い。次の数式はコサインやサイン…

プロとはどういうことか

この記事は、「プロ」と名乗る方々を揶揄したりする意図ではなく、日常においてナイーブに用いられる「プロ」なる言葉が、特にSNSなどにおいて、いかなる意義を孕んでいることを我々は認識すべきか、を考察しることが目的です。 最近になって、「プロブロガ…

Instapaperを使い始めてみた

blog/twitter/Facebookを始めとするSNSの真の利用価値は、情報をいかに拾うかということにある。僕はFeedlyといったRSSは全く利用していないため、こういったSNSは研究や社会、もっと広くトレンドというものを把握するうえで重要なツールとしての存在価値を…

「行動生態学」

※この記事は、生態学会ニュースレター2014年5月号に掲載された、私自身による書評のHTML版です。数式や脚注などのスタイルを、はてなブログ用に最適化してあるつもりです。 Amazon.co.jp: 行動生態学 (シリーズ 現代の生態学 5): 沓掛 展之, 古賀 庸憲, 日…

重箱の隅をつつく研究は、次元が低いのか?

よく、研究者の間でも「重箱の隅をつつく」ということが話になります。自身の研究は、なんらかの王道的なブンヤ(たとえば、生態学では行動生態学とか、進化学では種分化研究とか、数学でいえば…代数・幾何・解析といった道筋だろうか?)における位置づけと…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その8 : IFTの誤解、一般性

すっかり遅くなってしまいました。 3/10まで滞在していたモンペリエでの仕事が原稿になり、共著者に発射しました。 学振の書類を2つほど仕上げました。 神戸でGWに飲みまくって遊びまくりました。 全然関係ないのですが、最近のサンデーがむっちゃ面白いです…

論文を読むのにかかるプロセス

論文さがす ダウンロード プリントアウト 読む という(通常の)工程のなかで、3.からは卒業しました。次はダウンロードもやめたいです。具体的には、「読むためだけにダウンロード」はやめたいです。 そのために論文管理ツールがあるのでしょうが、現在は E…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その7 : Marshall (2011)

Group selection and kin selection: formally equivalent approaches. Marshall (2011) Trends in Ecology and Evolution. Inclusive fitness theory, summarised in Hamilton’s rule, is a dominant explanation for the evolution of social behaviour. A…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その6 : Traulsen(2010)のDiscussion

ここは、本論文が数学的な構造を紹介するという主旨のためか、けっこうあっさりまとめられています。 著者自身は、進化ゲーム理論と包括適応度理論とは、ただの意味論的な違いしかないという疑問にはNOと答えたいということのようです。ネットワーク上での協…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その5 : ペイオフ行列ダイナミクスの補遺

さて、前回書きそこねた補遺です。 「確率\( p_C \) で戦略 \( \mathcal{C} \) をとるタイプ」を協力者、「確率\( p_D \)で戦略\( \mathcal{D} \)をとるタイプ」を裏切り者と呼ぶことにします。戦略ごとのペイオフを行列表示すると です。 戦略\( \mathcal{C…

査読の残念さ

自分が査読して、リジェクトされた論文が、別のジャーナルに掲載されていて、自分(や他のレビュアー)のコメントがほとんど反映されていないのを見てしまった。自分がdevoteした時間は一体なんだったんだろう…。「そのジャーナルにはふさわしくない」という…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その4 : Definition and necessity of weak selection.

弱い淘汰の定義と必要性 包括適応度理論*1では連続的な表現型値が仮定されます(量的形質ということ)。その場合、協力者、とは、確率\( p_C \)で協力行動をとる者のこと、裏切り者、とは、それよりも低い確率\( p_D \)でしか協力しない者のこと、と定義され…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その3 : Frequency Dependence

ただいま、神戸に帰ってきております。実家のルーターが壊れていて、しばらくインターネットが出来ていませんでした。 さて、Traulsen (2010) Evolution. の続きです。頻度依存性。 2. Frequency Dependence. 一般の、協力vs裏切りのゲームにおける利得行列…

査読の黒歴史

自分が書いた査読レポートって、できてすぐは満足するのに、(他のレビュアーのコメントと比較することによって)後からは黒歴史になりますね…。著者に申し訳なさすら感じる。

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?その2 : Dynamical Sufficiency

Traulsen (2010) Evolution. つづき: なぜか前回途中から、丁寧語が崩れてしまっていました。数式を説明するときは丁寧語にしたほうが(教科書っぽくなく)講師のスタイルっぽくて好きなのですが、どうしたものか。とりあえず、丁寧語で進めます。ただし、…

グループ淘汰と血縁淘汰の形式的な等価性?

グループ淘汰と血縁淘汰の「等価性」に関する2つの論文 Mathematics of kin- and group-selection: formally equivalent? Arne Traulsen (2010) http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1558-5646.2009.00899.x/full Group selection and kin selecti…

ブログ

はてなブログ http://lambtani.hatenablog.jp/ を登録しました。数式が多い論文の解説はブログの方で行おうと思います。いつかは完全引っ越しするかも…。

viscousな島モデルではHelpingは進化しにくい

*MathJaxを用いて、数式入力をおこなっています。スマートフォンからの場合、PC版でアクセスしていただくと、きれいな数式をご覧になれます* 集団がviscous「粘着的?」であるとは、生まれたパッチからの移住が100%ではない(必ずしも全員は出て行かない)…

Viscousな島モデルではhelpingは進化しない

集団がviscous「粘着的?」であるとは、生まれたパッチからの移住が100%ではない(必ずしも全員は出て行かない)ことによって、選択の対象たる相互作用が局所的(=血縁者間で)起こるプロセスを、いいます。協力行動の進化というのは血縁者間では高まりやす…

包括適応度理論の2010年

2010年は、協力行動の進化理論が歴史的な激動を経験した、といっても過言ではありません。そこで、2010年の段階で投稿or出版されていた包括適応度理論の論文をざっと紹介します。すべて2010か2011のはず。 - Nowak et al. (2010) Nature. The Evolution of E…

真・包括適応度理論の「限界」2

しばらく風邪をひいてしまっていました。。今は鼻水がでています。全然関係ないですが、フランスのLotusっていう会社のティシューは相当いいです。鼻をかんでも鼻下が削られません!さて前回のエントリーでは、包括適応度理論に基いて、Nowakたちのモデルス…

真・包括適応度理論の「限界」

昨日、Nowak論文を分析するブログをあげたのですが、この私の解釈 について、少しまとめてみました。 上図で、遺伝子型値を 紫=0 緑=1 黒=2 茶=3 と割り当てて、ハミルトン則を出してみましょう。対応表はこんなかんじ。 なお、gとwとの相関が0でないことは…

包括適応度理論の限界

Allen, Nowak & Wilson (PNAS) Limitations of Inclusive Fitness http://www.pnas.org/content/early/2013/11/22/1317588110.abstractまた包括適応度理論を攻撃する論文が出ていたので、ぼちぼち読んでいました。アブストは下のような感じ。 Until recently…

苦労しない研究人間

僕が研究を始めて2年半になろうというところ。最初は暗中模索で取り組んでいた研究も、なんとなーくどうすれば捗るかが見えてきました。僕は全く効率主義ではなくて、むしろ山登りではゆっくりと登りたいタイプです。しかし、山をゆっくりと登るためには、明…

In memory of Bill Hamilton

Dieter Ebertという著名なホストパラサイトの研究者のウェブサイトに、ハミルトンとの思い出が綴られたページを見つけました。http://www.evolution.unibas.ch/hamilton/index.htmこれほどまでにハミルトンの写真が美しく掲載されたウェブサイトを見たことが…

出版

論文が出版されました。http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0040580913001093と思ったらびっくり仰天。姓名の順序が逆です。急いでエルゼビアに講義し、指導教官にも相談をしました。 結局、チーフエディターとエディターたちに丁重にメール…

繁殖価

Taylor, P.D. (1990) Allele frequency change in a class-structured population, American Naturalist 135, 95-106Fisherが(優生学への傾倒の帰結として)提唱した繁殖価という概念は、テキストで習うぶんにはとても簡単です。 当該の遺伝子は世代を渡っ…

珈琲

フランスの珈琲はとても濃い気がする。そしてそれを体が覚えてしまって、珈琲の消費量が尋常でなく増えました。こっちに来てから、インスタントコーヒーの500ミリリットルくらいの瓶入りを2本消費しました。ふだんは、コーヒーメーカーで入れたのを飲んでい…

尊敬

対話相手に対する「尊敬している」という表現は結局、他者への敬意に関する相対評価の表れであって、そもそも他者と比べているという事実はほとんど常に発信する価値がない気がするので、言わなくていい。 「俺も負けずにがんばらんと!」くらいのほうが爽や…

ウェブサイト

ウェブサイトを暫定的に作りました。細かいデザインなどは、微調整が必要です。あと、全体的にもう少しフォントサイズをあげる必要があるかも。http://lambtani.wix.com/lamblamblambtani

謝辞

SimonとOliverと議論をして、共同研究が決まりました。学会の謝辞に名前を入れられるだけでもうれしいものです。*** 一年ほどまえ、プレゼン資料(スライド)の最後の一枚はマトメにすべきであって、ご清聴ありがとうございました的なのはやめたほうがい…

魚類

Parasites can cause selection against migrants following dispersal between environments. MacColl and Sonia (2010) Func. Ecol.こんなに重要な論文を見逃していた自分を心の底から恥じます。イトヨの移動分散による寄生者への「適応」。はあ。*** …

読了

Parasite infection and host group size: a meta-analytical review http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23425516寄生者の、個体あたりの感染数(intensity; I)、感染率(prevalence; P)、多様性(richness; R)とをキーパラメータとして、グループサイ…

協力

Rodrigues, A. M. M., and A. Gardner. 2012. Evolution of helping and harming in heterogeneous populations. Evolution 66, 2065-2079.友人の論文です。ヨークで血縁選択の話をしていたら「この手法、好きだ!」といって話しかけてきてくれたのです。北大…

別刷

ようやく、モンペリエにて、power outlet(電源)とwi-fi(フランス語では「ウィーフィ」という)とを提供している喫茶店を発見しました。雰囲気もとてもいいし、週末はここで過ごすことに決定。*** 今日は、とあるパリの研究者に別刷り請求を送りました…

未読

今週・先週にかけてななめ読みした論文。 Plant mating system transitions drive the macroevolution of defense strategies. 植物のもつ誘導防御には、構成的(常に発現)なものと、誘導的(襲われた時にだけ発現)なものとがあり、その遺伝的な基盤の解明…

共同

Robert Triversがこんな本を書いていたのですね。 The folly of fools: The logic of deceit and self-deception in human lifeThe Folly of Fools: The Logic of Deceit and Self-Deception in Human Life作者: Robert Trivers出版社/メーカー: Basic Books…

読了

Rousset F. & Lion S. (2011) Much ado about nothing: Nowak et al.'s charge against inclusive fitness theory. Journal of evolutionary Biology. 24(6): 1386-1392.読んでいます。すごい。。。これはとんでもなく攻撃的な論文で、笑いがこみあげるくら…

良日

Sébasiten LionとSylvain Gandonとに話をしに行きました。めっちゃ面白いって言ってもらえました。ヤッタ!で、次回のラボミーティングで発表をさせてもらうことになりました。ひぇーーー。大忙しです。そして、6月にワークショップがあるそうで、そこで話さ…

講演

来週、モンペリエ大学でセミナーをすることになりました。寄生者への社会的防御についてしゃべろうと思っています。POCからの示唆に深くハッとしました。そして、明日はSylvain GandonとSebastien Lionと議論です!やったー!!絶対共同研究にまでこぎつけて…

読了

Oxford Commaとは "A, B, and C"という書き方を言う。Oxford Commaを用いない書き方は、 "A, B and C"という書き方に相当する。なるほど。 –Lehmann & Rousset (2010) Phil. Trans. Roy. Soc. B 生活史と人口動態は、いかに協力行動を促進するか抑制するか ?…

体調

やはり体調が悪くてだめです。今日は海までサイクリングをしようと思っていたのだけど、休もうとおもいます。そしてついに、Sylvain Gandonに共同研究(議論)の依頼メールを送りました。どきどきするな…

受理

頂きました。 弱い個体、強い個体。どちらが出て行くべきなのか?という問いに数式で答えた形です。レフェリーからは大絶賛を頂きました。島モデルという集団遺伝学のモデルのうえで、アダプティブダイナミクスを用いて包括適応度を解析し、進化的安定性と収…

飲酒

フランスといえばワインです。不法ながら、道端で飲んでいる人もいます。ビンをかついで。だいたいそういう人は目がうつろなのですが。今日は、Odysseumという、モンペリエで最も大きいショッピングセンターに自転車で行きました。 だいたい、ゲストハウスか…

査読

3週間前に自分が査読した論文の決定通知がきました。 レフェリーは僕を含めて二人。ぼくがどういう決定を下したかはともかくとして、もう一人のレフェリーのコメントが辛辣でした。僕は査読を担うたびに、他のレフェリーのコメントを熟読するようにしていま…

エルゼビアへの投稿とMathType

数理的な論文を書く人、あるいはそうでない人にとっても、数式入力は簡単にできればそれに越したことはありません。 ぼくは普段、わけあってWordを使わざるを得ないのですが、そこへの数式挿入には、MathTypeというソフトウェアを用いています。このソフトの…