現代数学の根幹をなすと言っても過言ではない、集合・位相。これらの教科書は代表的には2冊に絞られます。
- 作者: 内田伏一
- 出版社/メーカー: 裳華房
- 発売日: 1986/11
- メディア: 単行本
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可読性:★★★★
推奨度:★★★★
- 作者: 松坂和夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1968/06/10
- メディア: 単行本
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可読性:★★★☆
推奨度:★★★★
集合位相を学び始めた方なら、どちらから門戸を叩いてもよいと思います。
集合位相論の本質は演習問題にあります(まあ、この本質は其れ以外の多くの数学においても言えることなのですが)。僕は前者(内田)のほうで勉強しましたが、最終的には後者(松坂)も購入するに至りました。ともにとても読みやすいと思います。
難易度は実際はともに変わらないはずです。が、取り扱われる内容の量は、松坂のほうが大きいでしょう。サイズとしてコンパクトで読みやすいのは内田のほうです。
僕自身はこのことに気づくのがとても遅かったのですが、集合と位相の背景・土台をなくして数学の議論は成立しません。数理生物学とはいえど、基本的な位相的概念くらいは知っておいたほうがいいでしょう。それらの知識は、実用的ではなくとも、数学という「手法」を有効に活用する上で根本的(かつ気づかないような重要な)役割を担っているからです。
読まれる際は、「1日2章、糊代1章」をお薦めします。つまり、一日に2章ずつ読み、毎回復習を行なうということです。このやりかたで、どんな本も原理的には1回で2度読むことができますね。