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Life is Beautiful

主に進化生物学の理論のブログです。不定期更新予定。

アクセプトまでの長い道のり

論文出版というのは、書くのも大変なら、投稿してからのプロセスもまた、長く険しい道程です。

2013年の12月21日、単著の論文を投稿しました。ほぼ修論の内容だし、絶大なプログレスが認められるわけでもなかったので、3週間ほどで書き上げ、理論誌に投稿したのです。その経緯を、ここにすべて書きたいと思います。本当はこの事実を文字起こしすることは避けようと思っていました。しかしわけあって、事実を明るみに出すことに対する障害が一切なくなった(以下参照)のです。

ここで1つ説明を。ハンドリングエディター(HE)というのは、査読者-著者間での原稿のやりとりを媒介するエディターのことです。ジャーナルにもよりますが、ジャーナルごとにたくさんの人数が充てられています。実際に原稿を読みつつ、査読者からのコメント、そしてそれに対する著者の返答などを鑑みて、チーフエディターに、論文掲載の可否について実際に提言を行ないます。 そしてチーフエディター(CE)というのは、ボスです。ジャーナルによっては数人しか充てられていませんが、カバーレターを読む、HEからのサジェストを吟味するなど、原稿に関しては中立的/形式的な立場にあると言えます。

12月02日 種生物学会のシンポ企画発表を終えて、福岡に帰る。執筆開始。

12月06日 天草臨海実験所にて、合宿。執筆を続ける。

12月15日 後輩の車に乗り、焼き肉を食べに酒とバラの日々へ。

 車の中でも執筆。ワインを飲み過ぎて、帰りの車の窓から梨汁ブシャー。

12月21日 徹夜。投稿。

12月30日 ジャーナルからメール。

 原稿がHEの手元に。

ーーー年明けてーーー

1月29日 問い合わせ。

 以来パッタリ消息が途絶えた、我が原稿。

 HE「いや、うまくいってるから」"the review process is ongoing".

3月某日 問い合わせる。

 HE「」(メール返事なし)

5月12日 問い合わせる。

 HE「ごめん、もう1人レビュアー探してる。1人は見つかったんだけどねー」

 …は??!!ongoing言うたやん…。

6月26日 問い合わせると

 HE「ごめん、ようやくもう1人見つかったわ。1人目のレビュアーはなかなか好意的なレポート寄越したよ」

 お、おう…ほな少し待つわ…。

7月18日 決定通知。

 HE「おまたせ。なんか、オンライン投稿システム、おかしくない?直接おくるわ」

 なぜか直接メールでMS Wordファイルが到着。メジャーリヴィジョン。

8月15日 エアー再投稿しようとしても投稿できず(おそらく、査読レポートをシステム経由でなくメールで送ってきたせい)。問い合わせる。

 HE「ごめんごめん!システム調節したわ」

8月23日 再投稿!

 …もその後、再び消息を絶つ…

10月19日 問い合わせ。

 HE「」(返事なし)

10月12日 問い合わせ。

 HE「」(返事なし)

 結局、チーフエディター(CE)に問い合わせる。

 CE「本当に、本当に、ごめん。急ぐことを約束する。数日後には必ず…!」

10月29日 問い合わせ。

 HE「いやごめん、俺、仕事おおすぎて無理や思たから、降りてん…」

 は?

 しかも謝罪の1つもなし。ちなみに、HEは知り合い*1

 だからこれまで文字起こしを避けてきたのだが、もう、関係ないなら書いてやろう、ということですわ。。

 結局すぐ、CEに問い合わせ。

 CE「すぐに決定くだすわ」

おそらく、HEの謝罪の1つもなかったことには、彼と僕との関係は実質、終わったのだと思います。海外学会に行った時、とてもよくしてくれた研究者だったので、とてもとても、残念に思います…。

10月31日 CEから連絡。

  CE「やっと読んだわ。査読レポート送るわ。改訂版ある?」

  …2ヶ月前に再投稿しました。しかもその査読レポート、3ヶ月前のでした。どんだけシステム、グダグダやねん。もう再投稿したよ!という旨を、5分で返信。

  その後、アクセプト通知。なんなんや一体…。結局、CEは、一日で処理してくれたらしいです。ありがたや。

11月01日 CEにお礼のメール。その返事:

Dear [Lambtani],

I am happy that this long-standing issue was finally sorted out. Yes, once I had a half a day for looking into this matter, it was easy to make the decision. I don't quite understand why [HE] could not do it in time.

Anyway, good luck with your research.

[CE]

断っておくと、CEさんの対応は、最初から最後まで誠意がありました。そこは間違いありません。お忙しいでしょうに、個人的にも大変誠意のあるお言葉をくださいました。しかしHEの対応は非常にgdgdでしたし、到底、納得のいくものではありません。そしてここまでひどい事態は、僕が知る限りワーストな例です。

いずれにせよ、どうやって交渉すべきなのか、どういった事態が考えられるか、といったことをよく学ぶことができました。円安やし、アクセプト祝いはしばらくおあずけかな…。

*1:日本人ではないが