Life is Beautiful

主に進化生物学の理論のブログです。不定期更新予定。

カクテルパーティー効果は万人共通ではない

少し個人的な話になってしまいます。そして、これを書くのにもまたエネルギーが必要でした。

僕は大学に入学してからソーシャルな場が増え、そこで初めて気づいたのですが、他の音や、人の話し声等があると、会話内容が全然、頭に入ってこないようです。そしてこれは万人に共通というわけではない、ということを知ったのも、実は最近です。

いやどうやら、むしろ、人々はこうした「雑音」によらず、聴き取りが出来ていることもあるようなのです。騒音の中からも選択的に情報を取れる現象のことを、カクテルパーティー効果と言います。

でもこれ、万人に可能と思ってはいけない。典型的な難聴のひとつとして認識されてほしいと思います。

どこまで、ウェブ上の情報が信頼に足るものかと言われると、今回のケースは特にわかりませんが、読売オンラインで、似たような方々が投稿してあるのは見つけました。

少なくとも僕はこれ、ドンピシャです。

実は飲み会とかパーティでの、僕にとってのとんでもない悩みのタネです。たとえばバーに行って、友人と話すのは、かなり難しいんです。日本語でもそうなのに、英語ではもう、絶望的です。

いいえ、飲み会だけではありません。議論でもそうです。複数人が話すと、一気に内容が頭に入ってこなくなるのです。聖徳太子はすごかったのです。

自覚と事実のギャップ

自覚したことが事実とは限りません。たとえば占いでは当たったことばかり印象に残りますね。典型的には、"血液型取扱書"のようなものが世間で流行したことがありますが、あてはまるものに対して、選択的な記憶のバイアス(確証バイアスの一つ)がかかることを利用して、分厚い本をわざわざ別冊で刊行したビジネスは、うまくやったものだと感心します。

さて心理学では、こういう、選択的な記憶をバーナム効果といいます。

自分の特徴を(たとえば他人と比べたうえで)相対化しないと、自分の個性というのは本当には認識・理解できないということですね。己を知るということは、他人を知るということなのです。

しかるに自分の性質が“異常”か“通常”かというのは、極めて主観的な問題です。そのためには、必然的に他人と比較する必要がでてきます。 かといって、他人と比較することが「よいこと」かというと、それはまた別の問題です。

自閉スペクトラム症

僕は25くらいから、自身がアスペルガーであるという自覚をもつようになりました。といっても、医者に行ったわけでもなく、それこそ本で得た知識から、自身の性質と照らし合わせて、そう自覚するに至ったのです。

もちろん、アスペルガーというのはいろいろな性質の総体であって、「ひとつも当てはまらない人などはいない」。そう、ここにもバーナム効果があるのです。いわば、個性の総合体です。

そしてカクテルパーティー効果が働かないことを自覚してググると、出て来るは、それが発達障害の一部であるという情報。

Auditory processing disorder - Wikipedia

これもバーナム効果でしょうか。

話をもとに戻そう

こういう、「いっぺんに話しかけられると困る」現象によって、昔から、自分や他人が話している最中に、他の人が話すことには、多大なる不快感を覚えてきました。これは日本語の文法上の理由もある*1とは思うのですが、あれ、実は僕には決定的な悩みのタネになりますので、ぜひやめてほしい。

同じように、雑音や同時に話されることによって、コミュニケーションが困難になる人もいるという事実の、認知・理解がすこしでも広がればいいなあと思います。

アスペルガーは個性です。

*1:これについては後日、持論を展開したいです。