Life is Beautiful

主に進化生物学の理論のブログです。不定期更新予定。

今年の研究成果

2015年が終わろうとしていますが、今年はアクセプトが1つもないという屈辱的な1年となりました。 それどころか、12月までひとつも「よい返事」のない1年で、けっこう厳しい精神状況に追い込まれたというのが事実です。

とはいえ、上半期は間をあけて3ヶ月ほどスイスに行って猛烈に勉強を進め、下半期は心を入れ替えて鬼のように執筆を進めたおかげで、いくつか成果があがりました。

まず、投稿した論文は、4つ。1つはあっという間にリジェクトされてまだ手元で温まっていますが、理論雑誌に出して早々に形にするべきか、それとももっと解析をすすめるか、あるいはコンセプチュアルなベースを固めておいて追加モデル・解析に着手するか、迷いどころです。 他の3つの論文はなかなかハイインパクトなジャーナルに挑戦中ということもあって、早めの成果を狙って、堅い投稿先に据えるのもよいかも知れません。 とりあえず、他の原稿の結果待ち、ということになりそうです。

つづいて、国際学会で二度の発表を行ないました。それだけなら普通なのですが、そこで大量の友達を作ることができたので、かなり顔が効くようになりました。特に、憧れだったWさん、Gさん、Dさん、Rさん、といった大御所たちにも自分のプレゼンスを発揮?できた気がします。とりあえず、彼ら彼女らには、学会が終わってすぐメールを送っておいたので、それなりに親交を深めることが出来たように思います*1

ついでに。フランス語がちょびっと上達しました。スイスはローザンヌというフランス語圏で長く生活を営むうちに、フランス語学習の必要性を強く意識し、トラムの中ではほぼ毎日、フランス語の文法書を読み、ぶつぶつ発音練習も行なっていました。この努力あってか、街なかでもフランス語でお願いごとができるようにはなりました。

最後に。英語が上達しました。書くのは昔から得意だったのですが、会話やディスカッションがかなりスムースになりました。今でもパーティや飲み会になると少し厳しいこともあるのですが、これはかなり顕著な成長でした。

勉強の方はというと、様々なクラスの進化モデルの解析に着手できるようになりました。数値的アプローチへの抵抗*2もなくなりました。

論文のアクセプトはなかったけど、停滞していたD1/D2のころに比べると、とても満足のいく1年になりました。

*1:Gさんは、なんとフェローシップの情報なども事細かにメールで連絡してくれていて、まさにkeep in touchできています。ありがたや!

*2:技術的な部分はさながら、何より、結果が数式で理解できない状況というのに心地の悪さを感じていたからでしょう