■初めての本格オンライン学会
生態学会で自由集会企画および口頭発表を行なった。5日間という長丁場、大会運営実行委員の皆様には心より御礼申し上げる。
■学び
実際にオンラインで発表や企画をしてみると、思ったよりも楽しいし、思ったよりも大変だし、思ったよりも疲れるという、予期せぬ感情が荒波のように押し寄せてきた。
その中で私が得た学びを共有したい。
演者側
スライド減らせ
15分の発表(質疑込)だと、だいたい8分しか話さないつもりでスライドを作るべし。あるいは、ゆっくりと10分話すくらいの気持ち。「do you see my screen?」とかそういうやりとりで1分すぎる。
ゆ〜っくり話すべし
上の内容も踏まえ、ゆっくり話す。隠しスライド多めが良さそう。
まとめスライドを示せ
- 最後のスライドが「Thank you for your attention!」だけよりは、10分話を聞いてちゃんと理解しきれていない聴衆のために、結果などのまとめスライドを示しておいたほうがよい。質問への回答が終わるたびにそこへ戻るとなおよい。そのほうが質問は出やすくなる。
- それを有効にするためにも、謝辞スライドは最初のほうが良い気がする。
座長・企画者側
座長が演題読み上げるのいらない?
座長がタイトル読み上げるのは不要な気がする(講演者が望むなら、別である)。これは両論ありそうだ。
- 緊張している講演者にとって、自身の発表タイトルを自分で読み上げることで、緊張を和らげる効果があるかも知れない。
- スライドを事前に映して準備万端なら、聴衆はとっくにわかっているかも知れない。
- 講演者は練習しているのでタイトルを読み上げることも多いし、座長よりはすらすら読めるだろう。*1
演者と相互確認しておくとよい。
時間を告げるには口頭がよいかも?
- Zoomでは「残り5分です」とチャットで告げても、演者はそれを確認する余裕はない;あるいはボックスが隠れている。
- ZoomではパワポやKeynoteよりもPDF画面を共有するほうが、動作が安定する。よって、発表者ツールを利用できない可能性も高い。
- 座長がタイミングを見計らって(スライドのトランジションのタイミングなどで)時間を告げると、かなり時間意識がはっきりする。
- ちなみに 「XX分経過しました」より「残り5分です」のほうが情報が豊かである。
これまた演者と相互確認しておくとよい。
ミーティング形式<ウェビナー形式
- 質問をさばくうえで、この図式は絶対だと確信した。
- 質問は入力してもらい、それを読み上げる。
- 質問者が頭を使って質問を整理することにもつながる。
聴衆側
質問は手短に
- 質問時間は、分割不可能な資源である。10秒20秒すら貴重。
- 「面白かったです」という励ましを入れてもいいだろう、人間とのやりとりなので。ただし、質問自体を非常に手短にしたほうが良い。
- 理想的には7秒以内かなぁ
- ウェビナー形式ならばこの問題は解決されやすい。
ミュートせよ
- これもウェビナー形式なら解決か。
*1:タイトルを読み上げることで「正式スタート」とすることもあるので難しいが、そもそもタイトルを見て聴衆は足を運んでいるだろう。部屋を間違えたなら聴衆のミスであり、演者の時間を使ってまで確認する必要があるとはちょっと思えない。私は積極法で「タイトルを読み上げる必要性」を推奨できない。もちろん繰り返すが、フォーマルな場、たとえば時間を計って行なう面接などは別である