昨日、Nowak論文を分析するブログをあげたのですが、この私の解釈
について、少しまとめてみました。
上図で、遺伝子型値を
紫=0
緑=1
黒=2
茶=3
と割り当てて、ハミルトン則を出してみましょう。対応表はこんなかんじ。
なお、gとwとの相関が0でないことは自然選択のおこるための必要条件です。それを見てみると、
E[gw]ーE[g]E[w]=0.5>0
となります。つまり、自然選択がおこり、遺伝子頻度が変化するための必要条件が満たされています(そして確かに遺伝子頻度は変化している)。
この表に基づいて計算すると(詳細は彼らの論文とおなじ計算方法なので省略)、
R=-1/4, B=-2/15, C=-7/15.これによって、RB-C=1/2>0となります。相互作用があってもなくてもこの結果は変わらないものという仮定により、「中立的な相互作用が、相手を傷つけ(B<0)自分を癒やす(C<0)という利己的な行動として進化する、と解釈されてしまう」ということになります。
完璧な理論は存在しませんね。