この記事を書いてから、4ヶ月近くが経過しました。いまでも反響があることが、耳に入ってきます。
しかし僕はブロガーではないので、現在の研究員としての任期の都合で、次の仕事を探さねばなりません。
そんなとき、JAMSTECが国際フェローシップの公募を出したとの情報を耳にして、朝からiPhoneでアクセスしました。
(※スクリーンショットですみません)
すばらしい条件なのですが、電子応募不可っぽい。しかも、その記述が強調されている。交渉すら難しそう…あああ…出したいがこれはダメか…と諦めていました…
JAMSTECの研究者の方々
ところで、ギボシムシという動物をご存知でしょうか。半索動物という動物門(分類群)に属する、すこし見た目の“珍妙”な生物です。そのギボシムシを研究されているJAMSTEC研究員である友人や、その他(お会いしたことはないが)
海洋性ゴリラの 深海底自然科学の研究をされている方がなんと、JAMSTECの人事の方々に、この公募の件について、働きかけてくださったのです。
しかも、ご本人いわく、僕のブログ・エントリーのリンクを添えて…
結果
電子化されました。
祝!
しかし
これで、国外からの応募は増えて、競争は激しくなるでしょう。そうなるとこれは僕個人にとっては非常に不利ですね。つまり僕個人にとっての“メリット”はないわけです。
それでも科学は進む
それでも僕は、この件に関してはこれでよいと思います。いわば、競争がフェアな状態(ベースライン)に戻った、と思うからです。
意見を「うまく述べる」ことの重要性
いまや、インターネットされあれば誰でも、真偽とわず情報を発信できる時代です。それはつまり、情報の受信も簡単であり、自分の発した情報が、数えられぬほどの人たちの目に触れる可能性があるということです。
若手の立場でいろいろな提言をおこなうことは、ひょっとすると眉をひそめられるかも知れないし、リスキーかも知れません。それでも、自分が論理的に考え抜いた意見を、他の人が理解できる形で、述べることは、何にも代えがたい重要なことです。声を発さないと、耳には入らないのです*1。
それは、ただ何かを批判するだけではありません。問題点があるのであれば、それを呈示し、(できれば)改善点を述べ、それが実現するように動く。そして、なにかを主張したいのであれば、伝えたいのであれば、最終的にどんな意見や言葉も、他人の感情という部分に訴えかける効果があるので、決して攻撃をしない。攻撃は破壊しか生み出さない。
若い内はきっとフットワークも軽いし、保守的な姿勢で守らねばならないことも少ないと思います。それに、若い人が事態を改善していく努力を怠っていたら、いったい誰が、世の中を「よく」していくのでしょう?
この件に関しては、実際に動いてくださった、上記のお二方には頭が上がりません。本当にありがとう。そして、ブログを読んでくださり、条件の改善に動いてくださった方には、御礼を申し上げても申し上げすぎることが叶いません。ありがとうございます。
このブログを始めて早6年になりますが、この場であっても、これほどまでに、しっかりと意見を綴ってよかった、と感じたことはありませんでした。
*1:これはあくまで「書かないと読まれない」ことを言うための比喩表現です