Life is Beautiful

主に進化生物学の理論のブログです。不定期更新予定。

誕生日には、お母さんに「ありがとう」を

僕はあまり、自分の誕生日を祝われることに興味がありません。祝ってもらえると嬉しい反面、むず痒さだったりする気持ちがあるからなのですが、一番大きな理由は、僕が一番に祝われるべき日ではないから、ということです。 21のころに出会った、とあるお婆さ…

カクテルパーティー効果は万人共通ではない

少し個人的な話になってしまいます。そして、これを書くのにもまたエネルギーが必要でした。 僕は大学に入学してからソーシャルな場が増え、そこで初めて気づいたのですが、他の音や、人の話し声等があると、会話内容が全然、頭に入ってこないようです。そし…

JAMSTEC国際研究員応募が 電子化!

この記事を書いてから、4ヶ月近くが経過しました。いまでも反響があることが、耳に入ってきます。 lambtani.hatenablog.jp しかし僕はブロガーではないので、現在の研究員としての任期の都合で、次の仕事を探さねばなりません。 そんなとき、JAMSTECが国際…

靴下はなぜ片方だけ失くなるか

靴下はなぜ片方だけ失くなるのか? この問いかけは非常に深いです。どのように問題を捉えるかによって答えは全く変わってくるでしょう。 両方なくなる確率は、片方だけなくなる確率よりも十分に低いから。 マーフィーの法則によるもの。典型的に起こった事象…

UC Berkeley,Visiting Scholarの大学サービス費を爆上げ

すっかり見落としていましたが、恐ろしいニュースを目にしました。 我々visiting scholarは、Berkeleyで大学のサービスを利用するためのお金を払うのですが、それが大幅なincreaseに。 Visiting Researcher Scholar Post-Arrival Information | Visiting Sch…

不幸な伝統

mainichi.jp 守る理由が「伝統だから」でしかない伝統であれば、そんなしきたりは廃してしまうべきです。いくつかの伝統は、人の行動や思想をいたずらに制約し、バイアスを作り出すものであるからです。 こと、人の命より大切な伝統があるとしたら一体、誰が…

飲み会のドタキャンに思うこと

すべての文責は僕にあります。 幹事の役割 僕はこれまで、数え切れないくらい飲み会の幹事などを務めてきました*1。 好きなお店を選んで、好きな食べ物を食べられる 人同士のつながりを促進できる そもそも、参加者全員とやりとりできる お店の人に挨拶した…

Stearns prizeを逃した

トップ6まで回ったけど落ちました。悔しいです。 http://eseb.org/prizes-funding/stearns-graduate-student-prize/

テストステロンと思想

竹内久美子さんによる、テストステロンとリベラル思想の連関についての記事が話題だ。 https://www.google.co.jp/amp/www.sankei.com/column/amp/180328/clm1803280004-a.html 「日本型リベラル」なる思想の持ち主とは、彼女いわく「共産主義、社会主義が失…

研究発表と漫才

学会発表が好きです。直前まではガクガク緊張しているし、準備には考えられないほど時間がかかるし、練習しないとうまく話せないのですが、それでも僕は発表が好きです。 たぶん、僕は発表を通じて、人と「コミュニケーション」をするというのはもちろん、な…

「チカラ」に依存しない生き方

女子力。 思考力。 判断力。 想像力。 世間は「チカラ」で溢れています。孫悟空がフリーザを倒せたのもこのおかげです。でも僕は、何にでも「チカラ」を添える言葉遣いは、あまり好きではありません。 「◯◯力」は、曖昧で、乱暴たりうる。 たとえば「思考力…

論文投稿時によくある誤解

論文投稿時によくある誤解4つ。直訳はしません。 crosstalk.cell.com フォーマットがエディターの決定に影響する? Wrong. Often, I see papers submitted in an all ready-to-publish format, and it's clear that a lot of hours were put into the aesthe…

海外研究者と日本で交流しよう

以前のエントリで、日本の公募システムに対する意見を述べたのは、当然ながらそこへの不満があったからなのですが、日本の(少なくとも進化生態学の)学会などが、国外からの研究者を学会に積極的に呼ぼうとしていることについては、本当に素晴らしいと思い…

だし茶漬けは簡単に作れる!

成田空港からサンフランシスコに飛び立つ直前、だし茶漬けをいただきました。 https://tabelog.com/chiba/A1204/A120401/12004604/ これは美味しい。ちょっと高めやけど、美味しい。和のファストフードとして確立してほしい。 しかし、すこし高い…と、飛行機…

博多で培うラーメン感:"コスパ"から見たラーメン

僕はラーメンが好きですが、「コスパ」という言葉はあまり好きではありません。コスパというのは、コスト・対・パフォーマンス(コスト・パフォーマンス。費用対効果)の略です。この言葉はおそらくネットを通じて広まるところとなり、たくさんの人が使って…

アメリカのコイン両替問題

イギリス。フランス。スイス。ベルギー。マダガスカル。タイ。韓国。アメリカ。 我ながら意外にも、空港から外に出て、地面を踏んだ国はこれだけです。そこで食事をしたり、お土産を買ったり、お酒を飲んだり。 そうすると必ず直面するのが、コインの異常増…

年上を敬う社会は、年下を蔑ろにする社会であるべきではない

「先輩」・「同期」・「後輩」という日本語は、社会的な生活を送る日本人であれば、毎日でも口にしてもおかしくない言葉です。「先輩相手なら敬語を使わねばならない」などの、社会的な違いを明確にするための言葉でもあります。 これらは、社会的な文脈に限…

うなぎなき未来

シラスウナギの漁獲高のニュース。これはかなりストライキングというか、ショッキングです。 news.yahoo.co.jp 前年比がこれ…って、もう絶滅の一歩手前まで来ていると言えるのではないでしょうか。 その理由は明確です。持続可能なレベルを越えて、過去の僕…

海外からのアカデミア就活:日本への遠い道

海外に住んでいても、日本国内の公募を目にすることがあります。 そのだいたいは「簡易書留で書類を提出のこと」。そして「別刷りをX編Y部印刷」。 単純計算のため、一編の論文を10Pだとして、5編10部印刷するとしましょう。両面印刷にして、10×5×10÷2 = 250…

アメリカ英語へのカルチャー・ショック

アメリカに来て一年が経ちました。当初は速くて全く聞き取れなかった友人Aの英語も70%は理解できるようになったり、そうでない友人もいたり。 これは、「1対1の英語」と、「王道的な英語」の複雑な相互作用に依存するとは思うのですが、一緒に話す時間の長…

学術論文・プレゼンでのフォント特集1:英文原稿 本文 編

書道が好きなこともあり、フォントが大好きです。そんな僕にとって、論文を書いたり、プレゼンの資料を作るのは、ちょっとした幸せな時間でもあります。 「フォント」と一括りに言っても様々なものがあるので、今回は、 学術論文などの、原稿(本文、図) プ…

LaTeXのワードカウントにはSublimeプラグインを使おう

Sublime Textというテキスト・エディタがあります。ファイル形式(そして言語)に従って、様々なカラーでのハイライトを行なってくれるエディタです。 Sublime Text 2 - Sublime Text .texを含め、だいたいのプログラム言語のファイルを開いて、快適に編集す…

国際学会で僕が心がけていること

国際的な学会でいかに自身の研究を面白く伝え、顔を覚えてもらえるか、というのは、アメリカやヨーロッパでは特に重視されていることのように思います。それをどのように活かすか。僕の直近の経験談から探ってみたいと思います。 まずは経験談から とても評…

論文内で「新奇性」をゴリ押しするのはちょっと、お下品

Novel Insights into Priority Claims:Cell Reporter http://www.cell.com/crosstalk/novel-insights-into-priority-claims 何かと話題になっているこの問題。以前にも、編集長が新奇性を判断してエディターリジェクトするのが良くないという記事 lambtani.h…

何月に論文を投稿すると掲載されやすいのか?

クリスマスホリデーのシーズンになると、ふと考える。 いま投稿してもエディターは対応してくれないのではないか… いま投稿してもレビュアーは対応してくれないのではないか… 投稿数が少ない時期を狙ったほうが、チャンスなのではないか… こんなごく自然な葛…

知っておきたい誤謬7: homunculus fallacy(ホムンクルスの誤謬)

定義 原理上、無限に後退させることが可能な推論。 分類 形式的誤謬。 論理形式 Phenomenon X needs to be explained. Reason Y is given. Reason Y depends on phenomenon X. Homunculus Fallacy 説明 論理形式がやや分かりにくいが、終わりのないループに…

知っておきたい誤謬6: Masked man fallacy(覆面男の誤謬)

最初のおことわり 今回のポストはとても中途半端で散文的になってしまいました。査読をうけていないのがその一因です。 それでも公開するのに踏み切ったのは、意見や議論を受け付けたいという目的からです。 従って、このポストの内容を科学的弁論に採用する…

知っておきたい誤謬5: Ecological fallacy(シンプソンの誤謬・生態学的誤謬)

定義 部分的な集団同士を比較した時の平均的な傾向と、全体集団同士を比較したときの平均的な傾向とが、一致しないがために、 集団間の比較による(統計的な)推論が機能しないこと 分類 非形式的誤謬 背景・説明 Simpson’s paradox。名前は、「発見者」にち…

知っておきたい誤謬4: Circular reasoning(トートロジー・循環論法)

定義 仮定Xから結論Xを導くこと。 論理形式 X now holds true. Therefore, X holds true. 命題Aが成立すると仮定する。このとき仮定より、命題Aが成立する。 分類 形式的誤謬。 説明 Tautology、トートロジー。 推論の価値というのは、仮定Xとは別の結論Yを…

知っておきたい誤謬3: Naturalistic Fallacy(自然主義の誤謬)

定義 事実命題(X is Y)が真であることから、規範命題(X should be Y)が真である、と結論づけること。 あるいは事実判断から、価値判断を引き出すこと。 論理形式 X is (or is not) Y. Hence, X should (or should not) be Y. XはYである(ではない)。ゆ…